『案山子』

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI
夕焼け小焼けに

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI
烏も笑う

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI
末広がれよ
末広がれよ

お前もな

絶えず流れ
恵む冷水、肥沃な土よ

片田舎

山村に生きる農夫らの

ひび割れた掌

ほら
東の空へ合掌するんだ

ほら
お天道様が
朝の光を運んで来てくれるだろ

果てしない空の下

田んぼのど真ん中

おのが甘えを決して赦さず
幾多の風に吹かれながら

豊作を祈りし

十字姿の案山子

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI
夕焼け小焼けに

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI
烏も笑う

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI
末広がれよ 末広がれよ

お前もな

古来より続く

あの長い道も

きっと初めの一歩が

あったはず

ほら
西の空へ合掌するんだ

ほら
お天道様に
今日一日の無事を
感謝して

日本の明日の

貴き稔りは色を染め

重い稲穂が頭を垂れる

茶碗に一杯、白飯一口
旨いと一言、涙一筋
あぁ、笑み一花

幸を祈りし

十字姿の案山子

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI

十字姿の案山子の
面魂よ

「HE」の字に
眉をひそめながら

「NO」の字に

遠くを睨む

「HE」の字に

眉をひそめながら

「NO」の字に

遠くを睨む

「MO」の字に

匂いを嗅ぎ分けながら

「HE」の字で叫ぶ

「たんと喰らって!大きくなれよ!」

そして
「JI」の字にJAPAN


HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI

夕焼け小焼けに

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI

烏も笑う

HE・NO・HE・NO・MO・HE・JI

末広がれよ 末広がれよ

お前もな

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