『未来の日記』

沈黙を支配した部屋で

僕は空中に投げ出された

神の隠し物を探している

 

それは、すでにそこにあった

僕らはそれを少しずつ見つけているだけ

宇宙はそんな風に出来ている

 

大昔、そこには何も無くて

或いは全てがあって

ただ風が吹き

白い雲が流れていた

 

男は女を愛し、風の吹く理由を

雲の切れ間に探している

女もまた男を愛し

地平の彼方に二人の未来を夢見ている

 

雲の切れ間に虹が出て

男は女の話を遮る

 

太陽が昇る青の時間に

生命は融解を始め

疲れた肢体をなだめていく


男は女の問いを受け流し

燃える空気を読んでいる

女がその空気を問うた時

感電するほどの答えを男は知っている

でもそれは言葉じゃなくて

言葉以上の何かであると

数年前から言っているはずなのだ

それでも女の方が強いから

風が熱を奪っていく

青は応答する
 

僕たちはある程度の終わりを知っている

それは僕の中にしっかりと根ざしていて

ゆっくりと、でも確実に迫ってくる

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